パート1,パート2と過去2回書いた【完全菜食主義のウルトラマラソンランナー】シリーズの3回目です!
完全菜食主義のウルトラマラソンランナーについて軽くおさらい。
ウルトラマラソンとは42,195キロ以上を走るマラソンの事。どの大会のコースも当たり前のように100キロ以上あります。
そんな超過酷レースを何度も制覇しているスコット・ジュレクは、なんと肉やプロテインを摂取しない完全菜食主義のランナーだった。
そんなジュレクの自伝【EAT&RUN】には、
・菜食主義でも筋肉は増えるし、体はむしろ強くなる。
・高たんぱく質な食事は胃腸や腎臓に負担をかけるため、筋肉は増えるが体は弱くなってしまう。
といった興味深い話が載っていました。
今回は「肉なしで筋肉が増える理由」「筋肉疲労も食事で変わるのか?」について詳しくレポート。
肉なしで筋肉が増えるのか?
ジュレクいわく、現在アスリートに必要とされている1日のたんぱく質量は多過ぎだそうです。(ちなみに僕がよく読むトレーニング雑誌で推奨されるアスリートに必要な1日のたんぱく質は体重×2グラム。体重が60キロならば120グラムも必要!)
アスリートではない平均的な成人男性(アメリカ人)が1日に摂る91グラム程度でさえ多過ぎる。吸収しきれないので減らすべき。それ以下のたんぱく質でもしっかり吸収できれば筋肉は増える!だそうです。
体重×2グラムのたんぱく質となると肉類なしでは難しいですが、もし1日70グラムとか80グラムで良いのなら野菜、豆、玄米だけでも満たせるでしょう。
肉をやめて消化に優しい食事を摂る事で体(特に胃腸・腎臓)の調子が良くなる。するともっと食べられるようになる。するともっともっと体の調子が良くなる。という最高のサイクルに入れるらしい。う〜、それは入りたい!
筋肉疲労の原因はたんぱく質が多い食事だった?
本に繰り返し書かれていますが、胃腸・腎臓が元気な時の体は疲労が少なく、朝目覚めた時からエネルギーがみなぎる程だとか。ただしタンパク質や糖質を過剰摂取した場合は胃腸・腎臓に元気がなくなり、朝から疲れてしまう。
ナチュラル生活を始めてからは、そうした筋肉疲労が減っただけでなく、自分でも存在に気が付かなかった様な箇所にも筋肉が増え始めたとも言っています。
【菜食主義で筋肉が増えて、疲労が減る】という話は誰にでも当てはまるのか?
本の巻末に日本語版解説が付いており、日本初のトレイルランナー・石川弘樹選手がとても興味深い事を書いています。
なんと石川選手も一切の肉・魚介を取らない生活を3年間テストしたところ、走った後の回復の速さが違うだけでなく、以前より走るスピードが増したという。
また先日放送されたテレビ「情熱大陸」ではトレイルランナーの山本健一選手が特集されており、酒・肉をほとんど食べず野菜中心の食生活に変えてみたら体の調子良くなり結果が上がった言っていました。
食事を菜食にする事で次のステップへ進んだアスリートはまだまだ大勢いる事でしょう!
アスリートはベジタリアンになるべきか?
トレイルランニングの専門誌【タカタッタ】7号にジュレクのインタビューが載っているのですが、そこで記者から「ウルトラマラソンランナーはベジタリアンになるべきか?」と問われた ジュレクはこう回答しています。
「良いことはたくさんありますが、完全にベジタリアンになる必要はないと思います」「やりたければ、野菜や果物を多めに摂る日を作る事から始めれば良い」
他者には菜食を強制しないジュレク。大人だ。
最後に、今回のレポートを通して僕が一番印象に残った言葉は「EAT&RUN」に書いてあったジュレクの言葉。
何を食べているかよりも、何を食べていないかが重要だ。
なるほどね〜。面白い!ますます応援したくなりました。
ベジタリアンアスリート、これからもレポートします。
おしまい。
パート1↓
完全菜食主義でウルトラマラソンを完走したランナー【スコット・ジュレク】肉をやめたら足が速くなった?
パート2↓