筋トレをしているうちにドーピングやステロイドへの興味がわきまくり、関連本を次々に購入している僕です。
あのっっ!興味があるって言ってもやりたいっていう意味じゃないからねっっ
あくまでスポーツ栄養学の視点から。
上の写真の2冊はアナボリックステロイドの使用方法や症状をしっかり書いていて、かつ読み物として面白かったので読書感想文を書いてみます。
まずは増田昌文著
「果てなき渇望 – ボディビルに憑かれた人々」
です。
サブタイトルの「ボディビルに憑かれた人々」は大げさな表現ではなく、まさにボディビルのために友人・恋人・出世などあらゆることを捨て去った4人のビルダーが登場。
超絶ストイックなビルダーの日常生活がみっちりレポートされていて、ステロイドとか関係なく筋トレに興味がある人にはかなり勉強になると思います。
その中でも第3章「禁止薬物」に登場する安倍氏(仮名、筋トレ好きなら誰もが知っている現在もバリバリ活躍されている方で、ご本人もブログで自分がモデルである事を認めています。そのブログがめちゃくちゃ面白いのですが、リンク貼っちゃうと分かっちゃうから自粛、、、くぅ!)については、アナボリックステロイド初体験から日本のボディビル界を追放されるまでの過程が93ページに渡って克明に書かれており物凄く勉強になる。
アナボリックステロイドの凄まじい効果と、恐ろしい副作用の両方がよく分かりまくり!!
実際アナボリックステロイドはそんなに効果があるのか? 副作用は?
結論から言うと、安倍氏の場合はすでにコンテストで入賞するほどの体が出来ている状態から、最初のワンサイクル(8週間)だけで体重が5キロ、腕周りが2センチ増えている。
これってナチュラルビルダーが1年かかってやっと到達できるかどうかの数値だよねっっっ
しかも安倍氏は最初のワンサイクルは念のため本来の使用量の半分しか服用しなかったという。。
ステロイド凄すぎ!
とんでもない筋肉増強効果を実感した安倍氏は当然のごとくステロイドのヘビーユーザーへと突き進む。
副作用でホルモンバランスが狂い、乳房が女性型乳房に変化しようとも、それを抑える薬を調達してステロイドを摂取量を増やす安倍氏。
体がどんどん大きくなるにつれて、仕事も家庭も友人関係もどんどん崩れていくので読んでいて胸が苦しい。。
実はフィクションでーす♪とか言ってほしいよぅ。
とにかく「ここまで書きますかっ!」っていうくらいステロイドについてのエピソードが細かいです。
アナドール、ミオトロン、プリモボランなどのステロイドをどんな闇ルートで入手し、どうマスキングしたのかも克明に告白しているという。錠剤の価格まで書いてあるからねっっ
ひいぃ^^;
僕的にはとにかくアナボリックステロイドについて書いてあるこの3章が圧倒的に面白かったですが、女性ビルダーや超健康的な高齢ビルダーが登場する他の章もたいへん面白いです。
うん!筋トレに興味がない人が読んでも絶対楽しめるな。
(そうそう。文庫版はあとがきに登場人物達の「その後」がちょっと書かれているので、新書で読んだことがある方も機会があったらチラ見をオススメします☆)
続いて2冊目。
Tハミルトン、Dコイル著
「シークレット・レース」
です。
これは自転車レース「ツール・ド・フランス」の舞台で、長年に渡り組織ぐるみのドーピングをしてきたタイラー・ハミルトンが 、これまた
「そこまで書かなくてもよいのではーーー!!??というかそんな書かないでーーー!!!具体的過ぎてちょっと気持ち悪いんですけどーーー!!!」
っていうくらい超超超克明にドーピング生活を告白した本です。
薬の入手方法や使用法、副作用については先ほどの「果てなき渇望」より圧倒的に詳しい。ステロイドだけでなくインシュリンやテストステロンパッチも処方し、さらには血液ドーピングまで打ちまくりです。使用法どころか理想的な赤血球値やヘマトクリット値、テストステロン値のデータまで書いてあります。
これ普通にツール・ド・フランスの本だと思って買った人はどう思うんだろ^^;
この本で僕が特に興味深かったのは、
「ドーピング効果によっての肉体変化」
についてはもちろんですが、
「組織ぐるみでドーピングをするといかにバレないのか」
が分かったことです。
ハミルトンのチームには専用の闇ドクターがいて、最新のドーピング知識を元に巧妙にマスキングをしているんですよ。
抜き打ちのドーピング検査も頻繁にあるんですが全っっっ然バレない。もちろん最後の最後はバレちゃうんですが、ドーピングパワーで長年に渡り勝ちまくり。
これはちょっと驚きの事実。
ステロイド関連の本をいろいろ読んで分かったことなど感想
まず、当然ながらステロイドは体に悪い!
いかに副作用を抑える薬を摂ろうが、その「副作用を抑える薬」の副作用でまた副作用が起こり、そしてまたその薬で、、、、っていうループがどうしても続いちゃう。それだと薬の摂取量がどんどん増えて腎臓へのダメージが大きすぎる。
あと精神面への影響も多きい。よく言われていることだけど、情緒が安定せずキレやすくなるのは本当みたい。
鋼の筋肉をもった人間がキレちゃったら危ないよね(一冊目の「果てなき渇望」には、実際にそういった哀しいエピソードが出てくる)
総括!
結局いつもこのブログで言ってる事だけど、僕はやっぱり健康的な食事で楽しく体を作るのが好き。
改めてそれに気がつけて良かった☆
あ、なんか上手くまとまったかも。よし!
(※ ステロイドじゃないんだけど俳優の武田真治さんの筋肉本が良かったので追記)
武田真治さんがゴールドジムを退会して、食事制限もせず自宅トレで体を作っていく過程が面白い。
「デカくデカく!」ではなく「カッコ良く!」の方向で筋トレをする方には非常にためになると思います。
細かいトレーニング方法は書かれていませんが、体が変わっていくにつれて起こった心の変化がかなり細かく書かれている。
どんどん自分に自信が持てて、他人と自然体で過ごせるようになっていく過程が読んでてワクワクしました。
筋トレをした事がない人が読んだら、
「筋トレやってみたい!」
って思うんじゃないかな。
痩せている人にとっての「成り上がり」的な一冊??
すっごい良いよ!
(追記おわり)
【シークレット・レース―ツール・ド・フランスの知られざる内幕】
また筋トレに関する面白い本を読んだら書きまする☆!
では〜